MENU

お屠蘇(おとそ)とは?意味や正しい飲み方や作法まで解説

お屠蘇 (おとそ) とは、お正月に一年の健康と長寿を願って飲む、数種類の薬草を漬け込んだお酒のことです。

名前だけは聞いたことがあるけれど、中身やしきたりまでは知らない、という方も多いはず。

「普通の日本酒とどう違うの」「飲む順番に決まりはあるの」と気になりますよね。

🍶

あなたにぴったりの日本酒診断

3つの質問に答えるだけで、
おすすめの日本酒タイプがわかります!

Q1. 日本酒の味わいはどちらが好みですか?

Q2. 甘口と辛口、どちらが好き?

Q3. すっきり派?旨味派?

🎉

あなたにおすすめの日本酒は…

この記事では、お屠蘇の意味や歴史から、正しい飲み方や作法、自宅での作り方までまとめて解説していきます。

目次

お屠蘇(おとそ)とは?

お屠蘇とは、生薬を日本酒やみりんに漬け込んだ、お正月ならではの薬草酒のことです。

ただのお祝い酒ではなく、健康を願う縁起物という性格を持っています。まずは言葉の意味と、そこにある背景から見ていきましょう。

お屠蘇の意味

お屠蘇という言葉には、一年の邪気を払って元気に過ごせるようにという願いが込められています。

「屠」は悪い気を退けること、「蘇」は魂をよみがえらせることを表すという説が広く知られています。

中身はお酒そのものではなく、屠蘇散 (とそさん) と呼ばれる生薬をお酒に浸したもの。

屠蘇散に入る生薬は、次のようなものが代表的です。

  • 山椒 (さんしょう)
  • 桂皮 (けいひ) …シナモンのこと
  • 陳皮 (ちんぴ) …みかんの皮
  • 白朮 (びゃくじゅつ) や防風 (ぼうふう) など

胃腸を助けたり体を温めたりする働きがあるとされる素材が多く、正月料理との相性もよいと言われています。

香りはハーブティーのような独特さで、シナモンや柑橘の匂いを感じる人も少なくありません。

お屠蘇の歴史

お屠蘇のルーツは日本ではなく、古い時代の中国にあります。

三国時代の名医とされる華佗 (かだ) が考えたという言い伝えが残っています。

日本へ入ってきたのは平安時代のこと。嵯峨天皇の時代に宮中の儀式として取り入れられたと伝わります。

おおまかな流れを表にまとめました。

時代お屠蘇の様子
古代の中国薬草をお酒に浸した飲みものとして生まれたとされる
平安時代日本へ伝わり、宮中の正月行事に使われる
江戸時代町人のあいだにも広がり、家庭の風習として定着
現在年末に屠蘇散が市販され、家庭で手軽に楽しめる

もともとは貴族だけのものが、時間をかけて庶民の暮らしに下りてきたわけですね。

千年以上も続く習わしだと知ると、お正月の一杯が少し特別に思えてきます。

地域によってお屠蘇の味は異なる?

結論から言うと、お屠蘇の味は地域や家庭でかなり違います。

理由はシンプルで、ベースにするお酒が日本酒かみりんかで風味が大きく変わるためです。

ざっくりした傾向は下の表のとおり。

エリアベース味わいの傾向
関東など東日本日本酒が中心すっきりした辛口で、生薬の香りが立ちやすい
関西・九州みりんを使うことが多いとろみのある甘口で、お酒に弱い人でも飲みやすい

日本酒とみりんを半々で合わせ、好みの甘さに調整する家庭もあります。

お屠蘇はお酒である点だけは共通なので、子どもや車を運転する人、妊娠中の方は口をつけないよう気をつけてください

味の違いがわかったところで、次は飲むときの作法を確認していきましょう。

お屠蘇の正しい飲み方や作法

お屠蘇をいただくのは、元日の朝が基本とされています。

神様に手を合わせてから、おせち料理に箸をつける前に口へ運ぶのが昔ながらの流れ。

正式には屠蘇器 (とそき) という道具を使い、三段重ねの盃で回していきます。

手順をおさらいすると、次のような順番になります。

  1. 家族そろって新年のあいさつを交わす
  2. 年齢が下の人から順に盃を受け取る
  3. 小さな盃に三度そそぎ、三回に分けて飲み干す
  4. 飲み終えたら次の人へ盃を渡す

若い人の生気を年長者へ分けるという考えから、下の年齢の人から飲む地域が多いと言われています。

反対に、目上の人を立てて年長者から回す家もあり、どちらが誤りというわけでもありません。

厄年に当たる人だけは最後に回す、という習わしも一部で残っています。

飲む量はほんの少しで十分。三が日のあいだ続けてもよく、来客に振る舞う家庭もあります。

お屠蘇はアルコール入りなので、お子さんや運転する方には飲ませないでください

作法がつかめたら、あとは中身を用意するだけ。続いて自宅での作り方を見ていきましょう。

お屠蘇の作り方

お屠蘇は市販の屠蘇散を一袋つけるだけなので、料理が苦手でも失敗しにくいです。

屠蘇散は年末になると薬局やスーパーに並び、300円前後で手に入ります。

用意するものと分量の目安をまとめました。

材料 分量の目安
屠蘇散 1袋 (ティーバッグ状のもの)
日本酒 200〜300ml
みりん 好みで50〜100ml

作り方はいたって簡単で、大みそかの夜に仕込めば元日の朝に間に合います。

  1. 器に日本酒とみりんを注ぐ
  2. 屠蘇散を袋ごと沈める
  3. 5〜8時間ほどおいて香りを移す
  4. 袋を取り出して完成

みりんの量を増やすと甘く、日本酒だけなら辛口に仕上がります

浸しすぎると苦味が出るため、袋は一晩を目安に引き上げましょう

残ったお屠蘇は冷蔵庫で保管し、三が日のうちに飲み切ると安心です。

よくある質問

最後に、お屠蘇について寄せられやすい疑問へ短く答えていきます。

お屠蘇の歴史を教えてください。

古い中国で薬草酒として生まれ、平安時代の日本へ伝わったとされています。

はじめは宮中の儀式でしたが、江戸時代に庶民へ広がりました。

お屠蘇気分とは何ですか?

お正月らしい、のんびりと浮かれた気分を指す言葉です。

「まだお屠蘇気分が抜けない」など、正月ボケを表す言い方として使われます。

お屠蘇はなぜ3回に分けて飲むのですか?

三という数が縁起のよい数字とされ、儀式では三度に分ける形が伝わってきました。

三段の盃を使い、一つの盃ごとに三口で飲む家庭もあります。

お屠蘇を飲むときのルールは?

元日の朝、おせちより先に年少者から順にいただくのが一般的な形です。

ただしお酒ですから、お子さんや運転する方は控えてくださいね。

この記事を書いた人

目次